JAXA 宇宙科学研究所 相模原キャンパスへ

丹沢・大山の麓は梅雨時期前のような風の吹く金曜日となりました。

本日は市議会議員有志の皆さんと共にJAXA 宇宙科学研究所 相模原キャンパスを視察。

小学校教諭時代の頃を思い出し、ワクワクした気分で出かけてきました。

宇宙科学探査交流棟 | 宇宙航空研究開発機構 JAXA
宇宙科学探査交流棟は、実物展示の見学や宇宙科学探査について体験的に学ぶことのできる場です。団体見学や学習活動でも利用できます。また、これからの宇宙探査への参加者の拡大を目指す、宇宙探査イノベーションハブの交流拠点です。

「割と小さいスペースなんだなあ」

そんなことをウェブサイト上では感じたのですが実際に見学してみると充実感たっぷりの展示です。

じっくり見れば見るほど引き込まれてしまいます。

探査しよう | 宇宙科学探査交流棟
宇宙科学探査交流棟の展示内容について説明しているページです。フロアマップや展示内容の概要を掲載しています。

最初に目に飛び込んできたのが「ペンシルロケット」です。

昭和世代なら知っているであろう文房具「ロケットペンシル」と言い間違えてしまいそう(笑)

日本のロケットの父と言われる糸川英夫氏が開発したもの。

「ジェットエンジンを積んだ航空機を今更作ってももう遅い。超音速、超高速で飛べる飛翔体を作り、太平洋を20分で横断しよう」

戦後10年ほどで、こんな発想を持って研究に打ち込む姿勢に感動してしまいます。

「実験場は国分寺にあって早稲田実業があります」

というお話があって「あれ?そうなんだ!」とビックリ。

学生時代、国分寺へ向かうときに必ず通る道にブロック塀に囲まれた敷地がありました。

何かの研究所という認識しかなかったのですが、まさかロケット開発発祥の地だったとは驚きです。

国分寺市のウェブサイトにも詳細があります。

国分寺市は日本の宇宙開発発祥の地|国分寺市

第二次世界大戦後、世界中が軍事目的も兼ねて宇宙開発て奔走してきたことはご存じの通り。

各国の様々な思惑があるとはいえGPSや気象衛星など私たちの生活に欠かせないものもある。

そして地球の起源や宇宙の成り立ちに思いを馳せる研究活動は想像できないほどに夢があるようです。

私の研究活動は「人」に焦点を当てる分野なので宇宙に目を向ける人たちって何だか凄いなと思ってしまいました。

さて…

こういった研究開発に関わる省庁はどこでしょう。

説明によると主に文部科学省が管轄し、総務省、経済産業省、内閣府が関わっているとのこと。

ちょっと気になったのは、我が国の科学技術振興が衰退しているのではないかという指摘です。

その原因は以下のように指摘されています。

  1. 政府の科学政策の弱体化
    科学技術振興のための予算が削減され、大学や研究機関への支援が十分でない。
    科学技術基本法の改正や研究振興のための施策が遅れている。
    政府の科学政策への優先順位が低く、科学技術の重要性が理解されていない。
    研究費の競争的資金の獲得競争に研究者の時間が割かれ、実際の研究活動が滞っている。
  2. 企業における基礎研究の軽視
    コスト削減を重視する風潮が高まり、新たな技術開発への投資が減少している。
    基礎研究は、応用科学の種となりアイデアとなるため、その振興が重要であるにも関わらず、軽視されている。
    イノベーションを生み出すためには、基礎研究と応用研究の連携が不可欠であるにも関わらず、その連携が図られていない。
  3. 大学における研究費の削減と研究時間の減少
    国立大学の運営費交付金が削減され、研究活動に必要な資金が不足している。
    研究者の人件費削減や、教員の教育や学内事務に充てる時間が増えることで、研究時間が圧迫されている。
    若手研究者の雇用環境が悪化し、研究意欲が低下している。
  4. 研究者数の減少と研究環境の悪化
    研究者数が減少し、研究環境が劣化している。
    博士課程の学生の数も減少しており、次世代の研究者を育てる基盤が脆弱化している。

科学技術・イノベーション基本計画の 30年間の振り返り

日本の教育に関わる問題ですから、こういった研究に関わる予算も軽視してはいけません。

今日の視察が宇宙視点でまちづくりも考えるキッカケになればと思います。

皆様、ありがとうございました。

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