午前中は晴れ、午後は曇り、梅雨の足音が聞こえてきそうな丹沢・大山の麓。
本日は上下水道局施設を視察。
まずは浄水管理センターの局長室へ。
お忙しい中、多くの職員の皆様に対応していただきました。
市内のサッカー少年少女たちには馴染みの深いなでしこ広場の横にあります。
長年に渡り建物を見ていましたが入るのは初めて。
中野健康センターの下には大きな沈殿池があることを知りました。
小学校教諭時代に目にした伊勢原の終末処理場には屋根がありません。
秦野では屋内にあるので臭気が外には漏れにくい構造になっています。
隣の管理棟から微生物たちが活躍できるように空気が吹き込まれ不純物が沈殿。
最終沈殿池で上澄みの水と汚泥に分かれ、それぞれ塩素消毒、汚泥処理が行われます。
こちらで処理された水は放流口から金目川へ。
続いて視察したのは大根川ポンプ場です。
昭和の大根っ子には人気スポットだった水門の横にあります。
私たちが小学生の頃、鶴巻温泉駅南東方向は大雨になると浸水。
同級生の一人は大雨になると家から出ることができず学校もお休みになるほどでした。
近年では1991年の台風18号による被害がありました。
この時は床下浸水84戸、床上浸水54戸という記録が残っています。
雨水が町を覆うことがないようにポンプを使って大根川へ常時排水が行われています。
放流口も見せていただきましたが、雨の降らない時間帯でも排水が行われていました。
水路に溜まった水が一定のラインを超えると自動的にポンプが作動するのだそうです。
冠水被害を防ぐ重要な施設であることが分かりました。
尚、こちらの施設の稼働状況などは上下水道局からも確認ができます。
下水・雨水の後は上水施設へ。
「名水はだの」と呼ばれるように本市では地下水が豊富です。
よって自己水(市水)も多くありますが高度経済成長期には足りなくなりました。
そこで県営水道から1976年から県営水道からの受水(県水)がスタート。
酒匂川にある飯泉取水堰から伊勢原浄水場を経由して秦野へと送水されています。
本市の入口に当たる二夕子送水ポンプ場は下大槻と宿矢名の境にあります。
こちらから渋沢丘陵を通って盆地の中へも県水が供給されているというわけです。
酒匂川から長い旅をしながら水が本市まで届けられることに感動を覚えます。
続いて城山配水場へ。
遠巻きによく目にするドーム型の施設がこちらでした。
1985年に完成し南矢名、北矢名、鶴巻、鶴巻北地区等に水を供給しています。
こちらからは県水と市水がブレンドされて各家庭へと流れていきます。
その様子がわかるメーターもあり、塩素濃度も水温も下がった状態であることも分かりました。
秦野の水道水は約7割が市水ですが時間帯によっては県水の割合が増えるとのこと。
最後は峰の下取水場をご案内いただきました。
直径6mの浅井戸からは市水100%の水を汲むことができます。
こちらから城山配水場へ揚水して大根鶴巻地区へと給水されているんですね。
ここが東の端かと思いましたが、更に東脇、岩井戸にもあることにも驚かされます。
秦野の地下水は芦ノ湖の水量の4倍といわれ本当に広い範囲にあることが分かります。
視察を終えて、改めて水を守る施設の大切さを実感しました。
上下水道施設の充実は私たちの暮らしに欠かせません。
「大切な部分は大抵は見えない所にある」というようなことも再認識。
お忙しい中で対応してくださった上下水道局の皆様、ありがとうございました。
【参考資料】上下水道事業パンフレット(PDF/9MB)