今日も寒い朝となった丹沢・大山の麓。
それでも年末年始は気温が高め、大晦日は雨予報も出ています。
暖かいのは嬉しい反面、気候変動は気になりますね。
さて…
秦野市では12月16日まで2本のパブリックコメントが実施されていました。
年明け1月17日(水)から2月16日(金)まで意見募集がありますので要チェックです。
パブリック・コメント制度は、政策や規則などを定める過程で、事前に素案を公表し、意見を募集することで、公正性の確保と透明性の向上を図るために国や地方自治体で導入されています。
パブリックコメントとは|秦野市役所
秦野市では、中・長期的な行政計画を策定するときに、すべての市民が意見を述べる機会を設け、市民に対する説明責任を果たし、市民と行政との協働による開かれた市政の推進を図ることを目的に行っています。
ということなので多くの市民の皆さんに関心を持っていただきたいと思います。
議員もパブリックコメントについて意見・提案を行うことができます。
「ともにつくる秦野」(古木勝久・桑原昌之・田中めぐみ・原聡)は以下のように提出しています。
「秦野市弘法山公園利活用方針」
〇P31「名水はだの富士の湯」や「弘法の里湯」等との連携」とありますが、どのような「連携」を模索しているのか示すべきではないか。
〇P33 4. 弘法山公園の利活用に向けた課題
弘法山公園直下の「名水はだの富士見の湯」は本市にとっても大きな資源であるが、大胆な利活用のためのアドバルーンをあげていただきたい。事業者任せではないと考えるが、もう少し連携をして、毎日が「祭り」のように賑わいが欲しい。
前述P31では「弘法の里湯」等との連携とあるが、どのような「連携」を模索しているのか示すべきではないか。
弘法山公園の利活用に関するニーズ等のP27、P30にも示されているように農産物関連の施設が上位を占めている。
P37ではBCゾーンにのみ基本方針に農産物関係の魅力や機能の創出が示されているがABCDEの各ゾーンの連動が無いと各地域の農業の特色や新鮮な地元農産物のPRや農家の所得向上に結び付かないと考えます。
P34を見るに肝となるのはBCゾーンでありますが、クリーンセンター廃熱の利活用が実りある結果にするためにも農産物の販売場所の拡充、地元農産物のPRは大事です、しかしながら近隣施設の富士見の湯以外では施設内での農産物販売は少ないように感じます。
提案としては野菜の自動販売機(できれば屋根囲い付きの冷蔵機能付き)の導入であります。これにより365日24時間の地元野菜の提供が可能となります。大手通信会社の提供する初期費用不要・売り上げに応じた課金モデル等利用することで試験的な導入のハードルは低く、農産物以外の物販、販売リサーチができるとともに、同時に弘法山公園周辺の各ゾーンでの需要リサーチも可能になります。
その他
〇「課題」にはなっていないようだが、行き止まりのままの市道85号線も大きな課題ある。担当が違うということかもしれないが、「名水はだの富士見の湯」や弘法山公園のアクセスには欠かすことができないポイントである。市道85号線を「やっかいな問題」と捉えるのか資源と捉えるのかによって風景が変わってくると思う。ぜひ問題解決の方向性にチャレンジしていただきたいと思うがどうか。
〇スマホ・デジカメで気軽に撮影できる【カメラスタンド】の設置をしていただきたい。
〇弘法山公園周辺は野生鳥獣に農業被害がある。観光客への被害はあまり聞かないが、道路脇には「くくり罠」があり注意喚起を促している。野生鳥獣、さらにはヤマビル対策もこの際、この「計画」の課題として徹底的にやっていただきたい。
〇弘法山公園内に市の花「カワラナデシコ」の群生地を作っていただきたい。市を象徴するために、既に公園内には、同じく市の花アジサイがある。検討していただきたい。
〇前田夕暮は弘法山の麓に生まれ育ち、弘法山公園は夕暮の「ゆかり」の地である。その権現山には、昭和26年7月に秦野高等学校創立記念25周年を記念し、秦野高等学校の生徒が夕暮の歌碑を建立している。今回の「利活用方針案」は前田夕暮の影が薄いと感じられた。公園と並行して、もっと夕暮を発信して欲しい。
○北矢名の自興院を通る蛇久保のルートなど歴史的に貴重な生活道なので赤線で示していただきたい。同じように伊勢原側になるが矢倉沢往還も吾妻山北斜面沿いのあることから歴史的な古道としてアピールしていただきたい。
○鶴巻温泉駅前から秦野駅まで本市・県・地区による看板が設置されているが古い物から最新のものまで乱立しているので関係機関と協議の上、より見やすく整理をしていただきたい。
○近年の気候を鑑みて山火事や土砂災害への対策も必要であると考える。弘法山公園散策中の人々の避難誘導など防災的な観点からも関係機関との連携を強めていただきたい。
○近年はブナ枯れによる倒木なども見られるため散策道周辺のみならず、森林環境の保護および整備に十分な予算をつけていただきたい。○全体として観光誘客が主要な利活用という印象が強いが、秦野市民の健康増進や生涯教育の場として重要エリアである。各課との連携や地元住民との十分な協議のもとでより観光客よりも市民に愛されるようなエリアとなるように進めていただきたい。
第9期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画
P73 重点施策5 介護保険の健全運営と円滑な実施
基本施策1 介護人材確保施策【現在実施している研修】について
日本は高齢者保健、介護の制度としては世界的に見ても手厚いと言われている。しかし、多く場合、対象者にとって手厚い状況をもたらしているかと言えば、必ずしもそうではないといわれている。制度と実態とのギャップである。ここに制度を運用する組織に問題があるという由縁がある。一般論だが「高齢者にとっては、ケースワーカーなどから問われることが“長い尋問”のように感じられる」と言われることがあるという。高齢者とのつながりでは、行政を含めた組織では大変ご苦労の多い職場であり、一方では離職率の高い現場でありながら、依然として「寄り添い型」から程遠いことが多いのが現実ではないかと思う。しかも人材確保が厳しい時代にあって、この分野は特に人材育成は喫緊の課題であり構造的な問題になっている。現在、本市では人材育成のためのケアマネ研修をはじめ、専門的な研修が行われているようだが、事業者任せではなく、本市が掲げる「計画」を推進するために、研修の目指す目的と成果を検証できる、体系化した本格的な「研修計画」を構築していただきたい。
P74~P75 「介護ロボットやICT導入等の取組を支援し、介護職員の業務効率化を推進します。」について
AIによる診断や介護ロボットがよく話題になる。確かにAIや介護ロボットの活用はいいが、AIには高齢者の背後にいる家族の様子や心情などの「意味」が理解されない。高齢者保健や介護の本質を理解していないと「効率化」が自己目的化して当事者を追い詰め、結局は大きな非効率をもたらすことになりかねない。このことは一般論としてよく言われているので十分に留意していただきたい。
P76 基本施策2 良質かつ安定的なサービス提供体制の構築
様々なサービス提供体制に対する第3者による評価制度が必要と思うがどうか。または高齢者を取り巻く家族等の満足度チェック、各サービスが良質に保たれているかどうかをチェックできる仕組みが必要ではないかと思う。現時点で、この「計画」を見る限りPDCAができる仕組みが盛り込まれていないので構築すべきである。
P100(2)秦野市高齢者保健福祉推進委員会規則
規則の(趣旨)には「秦野市高齢者保健福祉推進委員会が組織及び運営について必要な事項を定める。」とあるが秦野市高齢者保健福祉推進委員会(以下、「委員会」)の「目的」や「役割」が明記されていない。「委員会」は「秦野市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」との関連で不可欠の要素である。行政内規として明確化していかなればならないと考える。
P98資料編
秦野市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を策定する上で、基礎的な資料となる様々な調査を実施しているが、このうち、「介護人材実態調査」の目的では、介護人材の①性別・年齢構成、②資格保有状況、③過去1年間の採用・離職の状況、④訪問介護サービスにおけるサービス提供の実態などを把握します。そして、調査の結果や、調査結果に基づいた関係者間での議論を通じて、地域内の介護人材の確保・サービス提供方法の改善などにつなげていくことを目的としています。」とあるが、第9次秦野市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画における良質なサービスを提供する上で根幹になる。この「調査」がどのように反映、もしく「計画」の改善につなげていくのかを示していいただきたい。
市民の皆さまにパブリックコメントを知ってもらい、より多くの意見・提案が届くことが大切です。
ぜひ、こちらからチェックをお願いします。→ パブリック・コメント|秦野市役所