「キッズウィーク」と称する新たな大型連休がつくられる見込みとのこと。
「憲法改正」論議に始まり、教育無償化もちらつかせる政府ですが…
これまた、何が出てきたのかとビックリしています。
政府が「キッズウィーク」という新たな大型連休を創設し、来年4月からの実施を目指す方針を固めたことがJNNの取材でわかりました。全国の学校で夏休みなどの長期休暇を分散し、それにあわせて大人も休めるよう推進するということです。
TBS「キッズウィーク」来年4月から実施へ、“学校の夏休みなど分散”
まず、ビックリなのは来年の4月からということです。
休みが増えそうだと思っていたら、なんかちがう…
「夏休みなどの長期休暇を分散」というのは、休みが増えるということではありません。
例えば本来は夏休みの8月のうち、最後の週の平日の5日分、休みを短縮。
TBS「キッズウィーク」来年4月から実施へ、“学校の夏休みなど分散”
夏休みの後半の平日5日間を削って、例えば11月に持っていくという例が示されています。
休みを別の月に移動して、親などの大人も一緒に休暇を取れるよう、政府が企業などに強く求め、前後の土日と合わせて家族などでそろって最大9連休が取れるようにします。
TBS「キッズウィーク」来年4月から実施へ、“学校の夏休みなど分散”
政府は、子どもの休みに合わせて保護者も休暇を取れるように経団連に要請するとか。
残念ながら、企業によっては対応がバラバラになることでしょう。
ホントに休みなんて取れるのか心配です。
実現すると現場では、さまざまな混乱が生じてしまいそうなので見ていきましょう。
子どもたちにとっての「キッズウィーク」
夏休みが減ると、北海道や東北地方の子どもたちはどうなるのでしょう?
スタートを遅らせるのか、終わりを更に短くするのか。
8月末まで夏休みという子どもたちも、暑い季節に登校しなければなりません。
全ての学校にエアコンが設置されているなら別ですが…
暑すぎて、勉強に集中できるはずもなく、学力向上は期待できません。
保護者が期間中に休めないとなると、留守番か預けられるかということにもなります。
家庭環境によって大きな差異が生じるのが現実ですね。
保護者にとっての「キッズウィーク」
仕事をしている保護者は、お休みを取れるかどうか悩みます。
「1億総活躍社会」の大号令の下で、共働きをする人も増えていくでしょう。
そんな中で、秋の9日間に長期休暇を取れる人たちは、どれだけいるのでしょう?
「ようやく、学校に行ってくれた。毎日、家にいると大変なんだよね。」
夏休みの終わりに聞かれる保護者からの声です。
子どもの居場所を心配しなくちゃいけないし、どこかへ出かけるとなると出費もかさみます。
学校にとっての「キッズウィーク」
修学旅行、キャンプ、音楽鑑賞会などは、前年度に日程が決まっていることがあります。
これらの行事は、外部との交渉があり日程を動かすのが難しくなります。
中学校や高校では、部活動などの大会スケジュールを見直す必要にも迫られそうです。
休みを自治体で揃えられるならいいのですが、なかなかそうもいかないでしょう。
11月初旬に連休が入ると困ることも多々ありそうです。
他にも、臨任や非常勤講師の雇用期間も毎年のように見直され、雑多な事務が発生します。
自治体によって実施期間がちがえば、保険証などの発行に手間がかかりそうです。
2学期制なのか、3学期制なのかを試行していた頃の二の舞にならないといいですよね。
誰のための「キッズウィーク」なのか考えよう!
政府が推し進めようとしている「働き方改革」にも繋がる提案だと思います。
でも、まだまだ課題も多すぎるかと思っています。
子どもたち・保護者・学校の全てがHappyになるならば、もちろん賛成です。
でも、そうでもなさそうなので慎重な議論を求めます!
Good Luck.
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【緊急アンケート】「キッズウィーク」あなたは賛成?反対? https://t.co/5arZ312W2L
— KUWAMAN (@kuwamanjp) 2017年5月21日