雪もちらついたけれど何だか暖かい木曜日。
いつものように子どもたちを乗せたバスがやって来る。
そういえば最近あまり聞いていない言葉がある。
「今日はなにまーん?」
ボクのニックネームに由来する質問なんだけどね。
誰が始めたのかなんて覚えていないけど…
「肉まんだな」とか…
「十勝産小豆のあんまんだよ」とか…
「チーズたっぷりピザまん」とか…
まあ、毎朝いろいろと答えてきたんだよ。
その度にギャハハと笑う子どもたちとの毎日が楽しいのだ。
とある日、とある子がこういった。
「くわまん、毎日答えるのって大変でしょ。だから『くわまん』でいいのに」
「たしかにそうだね。じゃあ、そんな日もあるってことにするね」
なんて答えたんだよね。
ところで…
今日は中等部(フリースクール)の子たちの体育を見ることになった。
ボクはもともと体育科なので嬉しくてたまらない。
種目はバドミントンでコートを作るところからスタートした。
そんなところに可愛らしい小学校1年生がやって来たのね。
2人でやって来たけどモジモジしている。
「中学生のみんながいるし、さてどうしよう?」って感じだった。
しばらくして…
「くわまん、ちょっときてー!」
「なになに?」
「これね、しょうたいじょうだからあとでよんでね」
と可愛らしい招待状をいただいた。
どうやら明日の「催し」の時間にお芝居があるらしい。
これは楽しみだね。
開いてみてなんだかホッとしたというか嬉しくなった。
「くわまんへ」
これほんと大日向小学校らしい。
ボクは「校長」という肩書きを持っている(一応ね)
でも、みんなそう呼ばない。
ボク自身も「校長」とか言われたくない。
もちろん職務を果たさなければならない時は、ちゃんと校長になるけども…
例え子どもたちであってもオープンでフラットな関係でいたいって思うんだよ。
とかく「校長先生は偉い」とか言われるけど、そんなことはないんだよね。
そういうことじゃなくてさ…
一個人として子どもたちや保護者、教職員と向き合いたいわけ。
そんなこともあって保護者も教職員も誰ひとりして「校長先生」とか言わない。
教職員はなぜか「くわさん」が多い。
保護者はほぼ「くわまん」なんだよね。
「こんなに気軽に話せるのってないよね」とか…
「ふつうの校長先生っていつも校長室にいて出てこないよね」とか…
いろいろ言われる。
そもそも、大日向小学校に校長室なんてないんだよ(笑)
「それじゃ威厳がないだろう!」
なんて指摘されることもあるかもしれない。
でもね…
そんな役職名は子どもたちや保護者、教職員のためにあるわけだよ。
ボクのためにあるわけじゃあない。
だからさ…
「くわまんへ」なんて書かれていたら最高に嬉しいんだよね。
ちなみに開校2年目の本校はまだまだ発展途上にある。
課題は当たり前だけど山積み。
でもね…
みんなの力で必ず素敵な学校になるって信じているんだ。
なぜかって?
そこにいる子どもたち、保護者、教職員の力を信じているから。
そんなわけで日々是精進!
なんかホント嬉しい招待状をありがとう。
ちゃんと見に行くからね!