なんとも衝撃的な車両でした。
こんなことを書いたら、いつも乗車している高崎周辺の皆さんには申し訳ないのですが。
私にとっては、ルーツをたどる大切な車両に出会ったような気がして最高の気分でした。
上野から新潟方面へ、僕らの家族をつないでいた大切な上越線
父は新潟県中魚沼郡津南町生まれです。
津南駅から信濃川を渡り、5分も歩けば実家へと到着する駅からは便利なところです。
でも、東京から帰省となると、そうはいきません。
父曰く、23:55上野発の夜行列車に乗って津南へ向かうと、乗り換えも含めて9時間もかかったとのこと。
小学校3年生の時だったと記憶していますが、一度だけこの車両の普通列車で帰ってきたことがあります。
飯山線津南駅から越後川口まではディーゼル車で、その後は、この車両に乗り換えてゆらり揺られて上野まで。
今では、新幹線で90分ほどですからあっという間に東京まで戻ってこられます。
手動のドアと座席が教えてくれた人のあたたかさ
手で空ける列車のドアは久しぶりでした。
これだと一気にドアが開かないので、夏ならば冷気は逃げません。
寒い季節も外気が入りにくいはずですね。
降車していく人を観察しているとドアを開けるときに「心遣い」を感じます。
子どもの頃に乗った只見線では、ドアにレバーがついていた記憶もあります。
そして狭いボックスシートには、小さなテーブルが窓辺にあります。
そうそう、ここにお茶を置きましたね。
このわずかなスペースも譲り合って使っていたのを思い出します。
対面式で長旅なので必然的に前の人とは話をします。
相席となった方たちと譲り合って楽しく過ごせたことを覚えています。
新幹線のシートは個別にテーブルも着いていて、それはそれで便利なのですが周囲への気配りなどは足りない気もします。
ゆったりと流れる時間の中で暮らすこと
目的に着くと、時間はゆったりと流れていて風も心地よく感じられます。
麦畑の広がる光景は、日頃のストレスも一気に吹き飛ばしてくれそうです。
ホームで次の列車を待つ人たちも穏やかで、何か力が入っている都内のホームの人たちとは違います。
風を感じて暮らすこと、これはこれでとても大切です。
僕らは自然の中で生きているのですから…
こんな旅のきっかけを創ってくれた家族に感謝!ありがとう!