教師としての仕事のヒントは学校の外に。

コーナーフラッグ

ありたがいことにZOOMを使って自分自身を振り返る時間をいただきました。

「教師としての仕事のヒントは学校の外にあった。」

対話しながら再認識できたことです。

ボクの場合は、やっぱりスポーツの現場にヒントが転がっていました。

「学校の外にある世界で、どれだけ助けられてきたんだろうか。」

サッカーやバレーボールを中心としたスポーツ界で出会った人たちに改めて感謝したいなあ。

学校の中で苦しんでいたこと。

初任の頃のボクと言えば、いわゆる「立派な教師」を目指す人でした。

教室に入ったら、子どもたちはきちんと着席している。

黒板の前に立ち、子どもたちに「わかる授業」をしっかりとできる先生。

研修の中心でもあった「授業方略」を参考に、とにかく授業を流していく日々。

TOSSとか教育技術にある方法も一所懸命に取り入れて週案通りに授業を流す。

うまくいったと自己満足、ちゃんと教えているから大丈夫みたいな感覚。

テストで点が取れる子はいいけれど、点を取れない子は、その子の責任。

本当は気になっているのに、とにかく進めなくちゃいけない。

他のクラスに遅れちゃいけないし…

「あの先生、大丈夫?」

なんて言われたくなかったので必死になって「立派な教師」になろうとしていました。

完全にボク自身の都合で進めてしまっていたのが現実です。

どうしようもない時には怒鳴るしかなかったですし…

休み時間を取り上げてネチネチと説教するなんてこともやっていました。

話した後は、とりあえず良くなる感じだけど、すぐに元通り。

「お前ら!何回言ったらわかんだよ!」

ホントにしょうもない先生でした。

子どもたちは、楽しかったのかなあ?

楽しくないよね。

サッカーの現場でも苦しんでいたこと。

小学生と同じU-12の子どもたちと共に過ごした長年の経験は大きな財産です。

でも、やっぱり最初はダメコーチでした。

試合中、ずっとベンチから指示を出し続ける。

まるで子どもたちを将棋の駒のように動かす。

今思えば間違ったベンチワークで勝てば気持ちよくなっていた。

「言うことは言ったんだから、負けたのは子どもたちの責任。」

そんな感情になったこともありました。

もちろん、最先端の技術や戦術について学んではいた

トレセンのコーチもしていたので、常に新しい情報を元にトレーニングをオーガナイズ。

それでも子どもたちは今ひとつ楽しそうじゃない。

そりゃそうですよね。

大好きなサッカーなのに、もっと自由にボールを蹴りたいのに、制限をかけられる。

家庭の事情と言ってはいたけれど、やめてしまった子もいる。

つまらなくなってしまったんでしょうね。

U-12の世界だってリーグ戦やトーナメントがあって勝利を期待されていることもある。

結果を出さないと批判もされるので、目先の勝利にこだわってしまう。

だから、子どもたちに過剰にプレッシャーをかけたこともあります。

試合展開によってはヒートアップしてしまうし…

伸び伸びとプレーした方が楽しいに決まっているのに。

ヒントはピッチ上に転がっていた。

「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」

サッカーの元フランス代表監督、ロジェ・ルメールの有名な言葉です。

ワールドカップを観ていても分かることですが、世界のサッカーは常に進化しています。

技術・戦術・フィジカル、どれをとっても進化のスピードは速いです。

JFA公認C級コーチ以上のライセンスを持つと毎月「テクニカルニュース」が届きます。

ゲーム分析やトレーニングに関する情報が満載ですが、それだけではありません。

年代別に選手の発達段階についてのレクチャーもあるのです。

「こどもは小さな大人ではありません。発達段階に応じた働きかけが重要です。」

なんてことが書かれている。

そして、リフレッシュ講習会などでもあれこれと語られる。

頭ではわかっていたつもりでも、真剣に子どもたち一人ひとりについて考えていなかった。

「これはまずいな…」

と気づいてから子どもたち一人ひとりの発達段階や個性について意識するようにしました。

こちらの視点で指示することよりも、子どもたちがやりたいプレーを大切にすること。

「あのさ、今日は何にも言わないから自分たちで考えてやってみてね。」

と言ってから何試合目だったでしょうか。

ヴェルディJr.と対戦した当時のラディッシュU-11の姿に驚かされたのです。

こちらが指示しない分、それぞれの選手たちが自分の特徴を活かしながらプレーしている。

球際でも負けないし、ピッチ上で子どもたち同士がいつも以上に声を掛け合っている。

最後は「個」の力で負けてしまったけれど、子どもたちの表情はとてもよかったのです。

自分たちの持ち味を出せたことでサッカー自体が楽しかったのだと思います。

「自分たちのスタイル」

をまざまざと見せつけられてボクはハッとさせられるのでした。

彼らの爽やかな笑顔は、ボク自身の教師・コーチとしての立ち位置を変えることになります。

「観察」→「実践」→「観察」の繰り返し

いきなり自分が何かを提供するよりも、まずは「観察」を重視するようになりました。

選手一人ひとりの「やってみたいプレー」「得意なプレー」「好きなプレー」を把握

そして、「できていること」「改善が必要なこと」についても観ていきます。

さらに、「背景にあるものは何なのか?」についても考えます。

シュートが入らない原因はどこにあるのか?

ボールを簡単に奪われてしまう原因はどこにあるのか?

個では上回っているのに負けてしまった原因はどこにあるのか?

挙げればキリがありませんが、観察したことを手がかりにして手立てを考える。

そして、実践するのだけれど上手くいかないこともあるので、更に観察を進めます。

ひたすら「観察」→「実践」→「観察」の繰り返しです。

到底、ボクひとりの視点では無理です。

そこで、他のコーチや子どもたちの視点も借りるようにしました。

自分だけではなく、より多くの他者の視点を借りるためには「対話」する場が必要です。

そこで、教室ではベンチ、グランドではサークルを活用。

「何が起きているのか?」

「なぜ、そうなっているのか?」

「どんな手立てが必要なのか?」

共通の問いを立てながら、みんなで考えるようにしてみたのです。

こうしているうちに自分自身のマインドも「教える人から応援する人」へシフトされます。

学校の外にヒントを見つけてみませんか。

もちろん、授業方略も大切です。

学校で必要な仕事を覚えることも大切です。

でも、やっぱり学校と自宅を行ったり来たりするだけでは限界があります。

ボクにとっては、スポーツの現場やスポーツマネジメントを学んだことも大きな財産です。

ありとあらゆるところにネタは転がっていて相乗効果を発揮する。

教師としての仕事のヒントはいろんなところに転がっています。

それは、皆さんにもあると思うのです。

好きな漫画とか、小説とか、映画とか…

音楽とか料理とか、旅とか…

そろそろ夏休みです。

学校の外にヒントを見つけてみませんか。