2020年といえば、東京オリンピック・パラリンピックが思い浮かぶことでしょう。
そんな2020年…
私たち教職員には、もう一つに重要な出来事があります。
学習指導要領の全面改訂、2020年小学校から順次実施
「アクティブラーニング」に注目が集まる理由は、ここにもあります。
授業のあり方や、教員の資質向上など、学校内における変革が求められている。
しかも、急激に変化する時代に柔軟な対応が求められているのです。
そして…
「次世代の学校・地域」創生プラン~学校と地域の一体改革による地域創生~
いろんな課題に直面する学校ではありますが、様々な分野の人たちが連携しながら新しい時代を創る。
自分たちだけで頑張ろうとせず、もっと学校を開き地域の知恵を結集させる。
時代の要請に合わせて学校の役割も変わっていくのです。
〔学校の指導体制の充実〕
教員が総合的な指導を担う日本の学校の特徴を生かしつつ、日本のこれからの時代を支える創造力をはぐくむ教育へと転換するとともに、複雑化・困難化する課題に対応できる「次世代の学校」を構築し、教員が今まで以上に、一人一人の子供に向き合う時間を確保し、丁寧に関わりながら、質の高い授業や個に応じた学習指導を実現できるようにするべく、教職員定数の戦略的な充実を通じ、学校の指導体制を充実させます。
授業から始まり、児童生徒指導、部活動…
何でもやるのが日本の先生たちです。
「子どもと向き合う時間の確保」は、何十年も語られている永遠のテーマ…
自分で力をつけて、自分でやるのは限界があります。
だからこそ、専門家の力を借りる必要もあるのです。
教員定数の充実は、なかなか実現できない。
でも、指導体制の充実は工夫次第で可能です。
〔教員の質の向上〕
学校教育の成否は教員に懸っています。次期学習指導要領の実施に先駆けて、新たな教育課題に対応できる知識・ノウハウを備えた教員の育成環境を整えるとともに、大量退職・大量採用を背景とした年齢・経験年数の不均等による若手教員への知識・技能の伝承の停滞を克服するべく、養成・採用・研修の一体改革を着実に進めていきます。
現実的に困っているのは、若手教員への知識・技能の伝承の停滞です。
自分の立場を守るだけの訳の分からないノウハウを伝授する人たちもいたり(笑)
若手は、日々の授業や児童生徒指導に追われ、更に保護者対応で精一杯。
まずは、フツーと言われる教師像に近づこうと必死になって人間性をさらけ出せないなんてことも…
ベテラン教職員は若手と一緒に学べる空間づくりをすることです。
みんなで安心して進化できる文化を創ることが、質の向上に繋がります。
〔チーム学校の実現〕
複雑化・多様化する学校の課題に対応するとともに、子供たちに必要な資質・能力を育むためには、学校のマネジメントを強化し、組織として教育活動に取り組む体制を作り上げるとともに、学校において教員が心理や福祉等の専門家と連携・分担する体制を整備することにより、学校の機能を強化し、「チーム学校」を実現します。
やたらと「チーム○○」を使いたがる管理職の人にも出会ったことがあります。
チームの定義が間違っているので、みんなで同じ方向を向いて予定調和の中で事が進むなんてことも…
対話する文化がない学校だと、ベテランと若手の間に溝ができたりもして「チーム」どころではありません。
優秀な管理職は、対話する文化を受け入れて対応も柔軟です。
また、中間管理職のような主幹教諭(神奈川では総括教諭)などが対話する文化を醸成することも重要になります。
そして、プロジェクト毎に小さなチームを作って動くことも大切ですね。
〔「地域とともにある学校」への転換〕
地域と学校の連携・協働の下、幅広い地域住民等(多様な専門人材、高齢者、若者、PTA・青少年団体、企業・NPO等)が参画し、地域全体で学び合い、未来を担う子供たちの成長を支え合う地域をつくる活動(地域学校協働活動)とコミュニティ・スクールを全国的に推進し、高齢者、若者等も社会的に包摂され、活躍できる場をつくるとともに、安心して子育てできる環境を整備することにより、次世代の地域創生の基盤をつくります。
子どもたちは、毎日のように学校にやってきます。
でも、放課後には地域で遊び回ることもあれば、スポーツクラブで活動したり、塾へ通ったり…
毎日、いろんなコミュニティの中で生きています。
それぞれの場所で、いろいろな方たちが尽力している。
それぞれの道の専門家の力を借りることで、より学校は楽しくなるはずです。
子どもたちだけでなく、大人同士も学び合えると楽しい地域になるでしょう。