いつもの年末よりも暖かい丹沢・大山の麓。
往年のサッカー小僧たちが集まって蹴り納め。
「大根」って「だいこん」じゃないからね。
「おおね」って読む。
その地域は「神奈川県秦野市」にある。
「おめーら、ぼんちげーじゃねーかよー」(きみたちは盆地外だね)
と言われる弘法山の麓にある。
1970年代、日本全国が野球少年であふれていた頃…
サッカーを持ち込んだ先生がいた。
ひとりはK先生で、後に藤沢へ転勤してしまった。
その後継者であるT先生が本気でクラブをつくってしまった。
そのクラブは「大根サッカークラブ」という。
地域では「ラディッシュ」というチーム名で有名だ。
1980年には、なんと全日本少年サッカー大会も出場している。
おっと…
もう一度だけ教えておくね。
「大根」は「おおね」って読んでね。
1977年以降、大根地区はサッカー少年であふれかえることになる。
小学校だけでなく中学校でも昼休みはサッカーばかりしていた。
「ゴールキーパーが10人もいた」
そんな伝説があるぐらいに盛んだったのだ。
やがて県内でも指折りの児童生徒数となったこともあり分離校ができた。
広畑小、鶴巻小、鶴巻中ね。
そこにもサッカークラブができた。(後に広畑SCは大根SCと合併)
今でもラディッシュは健在だし、鶴巻ドラゴンズ、そして東海ブレッズがある。
どのクラブも多くのサッカー小僧たちを輩出している。
そんな地域のOBたちが集まってボールを蹴る。
約半数は50歳を超えていて走れないけれど、ボールを扱う技術はなかなかだ。
「大根の子たちは足下うまいからね」
なんてよく言われるけれど、この年でも楽しめるのだから信憑性は高い。
笑い声と楽しげな野次が飛ぶ。
「継続は力なり」
とは監督から耳からタコができるほどに聞いてきた言葉が身にしみる。
今年もこうやってボールを蹴ることができて良かったなって思う。
皆さんに感謝する年末の一日。