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「この子のために何ができるだろうか?」という問い

この子のために何ができるのだろうか?

この子のために何ができるのだろうか?

2012年の夏、オランダへ初めて行ったときの一コマです。

遠浅の海に向かって小さな子どもが歩いてきます。

「なんて素敵な光景なんだろうか。」

と同時にiPhoneのボタンを押しながら更に考えたのです。

「この子はどんな人生を送っていくのだろうか。」

「いったいどこへ向かっていくのだろうか。」

「どんなふうに成長していくのだろうか。」

と…

ボクは「潜在能力」という言葉が好きです。

どんな子どもたちにも、自分では気がつかない能力が眠っていると信じています。

それは大人だって同じですけどね。

この当時、40代半ばへと突入してたボクは人生の転換点を迎えていたのだと思います。

3人のサッカーボーイズも大きくなってきて世代交代の準備を開始します。

それと同時に教育現場でも若い先生たちにバトンタッチをする時期になっていました。

そんな時期に幸運にもイエナプランの研修を受けるために初めてオランダへ。

そこで観てきたもの、感じてきたことを思考のルーレットで回してみました。

少しずつですがイエナプランのコンセプトとを教室に持ち込んでは実践の繰り返し…

そして、今年の3月に現場を離れて日本初のイエナプランスクールの創設に関わっています。

でも…

けして順風満帆だったかといえば、そんなことはないのです。

前置きが長くなりました。

もし良かったら以下も読んでいただければ幸いです。

教師に成り立ての頃はルールで縛っていた。

教師に成り立ての頃のボクは、主人公は自分だと思っていました。

「子どもたちに分かりやすい授業をする。」

「子どもたちを理解して導いていく。」

なんてことを考えていて、どちらかといえば先頭に立って旗を振りかざしていたのです。

スクールウォーズとか観てましたから、そんなイメージしかなかったのです。

その頃のリーダー像といえばスポーツ界でもそんな感じでしたからね。

ところが、教師になって3年目に入ると状況が少しずつ変化します。

「ハンス・オフト」の登場です。

彼のサッカーによってガラリと日本のサッカーが変わりました。

オフトジャパンでは、当時の代表選手それぞれの個性を見極めて活かそうとします。

その上でチームに貢献するためのタスクを求める姿があったのです。

すると、日本代表に長らくフィットしていなかったラモス選手が躍動します。

「やりたいようにやってもらう」と方針転換へ。

そんなオフトジャパンのサッカーを観て結果を出し続ける姿を目の当たりにして…

教室にルールを持ち込んで子どもたちを縛っていたのだということに気がつきました。

「こういうサッカーをするから、キミはこうしてくれ!」というように進めていたのです。

チームの約束に縛り付けると「そんなのサッカーじゃない!」ってラモス選手は怒ります。

それと同じようなことを平気でやっていたわけで、子どもたちだってイヤだったはずです。

そうなってくると残念ながら監督の思い描いているレベルのサッカーでしかなくなります。

全ての状況を理解して適切な指示を出し全勝できる監督は世界には誰もいません。

どんな名将だって負けることがある。

それは教室でも同じことだって気づいて方針転換することにしました。

まずは、やりたいようにやらせてみることにしました。

「好き勝手にどうぞ!」というレベルで、教室は大混乱に陥いりました。

そのまま何もしなければ学級崩壊へと向かってしまったことでしょう。

ところが、簡単にはそうはならなかったのです。

完全にカオスになって子どもたちは「ここはボクらの教室だ!」ってことに気づいたのです。

混乱の中で子どもたちが教えてくれたことがある。

大混乱の中で、「さあ、どうする?」って一緒に考えました。

「どんな教室で過ごしたい?」ってみんなで必死になって考えたのです。

それも「みんな仲良く、楽しく」なんてことじゃなくて…

「実現するためには何ができる?」って一人ひとりに考えてもらいました。

そして、ボクも毎日のように子どもたちと考え続ける日々が続くのです。

「こうしてみよう!」というような理念が出てくる。

でも…

そこには、「すぐできること」と「すぐにはできない」ことがありました。

だから、まずは「できること」から主体的にやっていくことに…

ボク自身も「ごめん、こういうの苦手なんだ。」って正直に話しました。

「シュートは得意だけれどドリブルは苦手だからスペースにクッと動いたときにパスね!」

なんてことと同じで、自分の得意・不得意を表明したのです。

もちろん、不得意な部分も克服するための努力はします。

でも、そればかりやっていたらサッカーが嫌いになってしまう。

教室で学ぶことや学校に来ることにも同じことが言えます。

まずは、得意なことから伸ばしていけばいい。

そうすることで場を楽しめるようになるんじゃないかと思ったのです。

得意なことから伸ばしていくことに決めた

「まずは得意なことを伸ばしていこうぜ!」

「苦手なことは後で何とかなるから大丈夫だよ!」

って言いながらボク自身も楽しむようにすると、子どもたちの笑顔が増えてきました。

まだルールも知らないけれどキャッキャと楽しそうにボールを追いかける子どものように。

そうしているうちに「自己肯定感」が生まれてきたのだろうと思っています。

今まで、当たり前だからという理由で褒められることもなければ褒めることもない。

出来ないことばかりに目がいってしまうのが残念でなりませんでした。

「あーあ、こんなこともボクはできないのか。」と自己否定に陥っていた。

でも…

ポジティブな感情は、ポジティブな行動を生むみだすようになってきました。

「ボクはこんなこともできるじゃないか!なんだか凄いんじゃね?」

なんて感じになると楽しさも掛け算になってくるようです。

そうなって来たときには、すっかり教室も子どもたち自身のものになっている。

「ボクのクラスは楽しいよ!」

そんな声を聞くようになるし、子どもたちも躍動を続けます。

以前の教室は、機械的な感じでした。

最初からポジションを決められて進める楽しくない小学生のサッカーみたいなもんだった。

一見、統率が取れているようでも子どもたちにはつまらない。

そんな場だったんだなってことをしみじみと感じて反省するのでした。

「もう先生はいらないな。」って思えるようになった。

こうなってくると「先生はいらないな。」って気持ちになってきました。

「自分たちで何でもできるから、いざっていうときに出て行けばいいな。」

って思うようになったのです。

気づいたら旗を振りかざしていた自分の姿は消え去っていました。

見えないところで、そっと根っこに水やりをする人ような立ち位置が日常。

もちろん、非常時には前に出ますけど…

教室が舞台だとしたらボクはその周辺ににいます。

あくまでも主役は子どもたちです。

だから、できる限り存在を消すことができるように子どもたちに思考ツールを渡しました。

「現状→理想→手立て」を考えられるように…

そうすることで、より子どもたちの教室も進化していったような気がします。

一人ひとりが「リーダーは自分です!」と言える教室へ。

ということで、黒板の前に立って旗を振るのが理想の教師像ではなくなりました。

選手と正対して、自分の感情にまかせて怒鳴り散らす指揮官とも違う。

いつだって円陣やサークルの傍らにいて共に考えるためのツールを持っていて、

そっと渡してあげるのがボクの今のところの教師像でありリーダー像です。

さらに付け加えておくと…

選手や子どもたちには「リーダは自分です!」って言えるようになってほしいと思います。

だって「自分の人生のリーダーは自分でしょ!」ってことですから…

だから、自分で切り開いていこうよね!

そんな君たちの人生をサポートするお手伝いをさせてもらっているボクは幸せです。

 

長くなりました。

読んでくれてありがとうございます。

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