帝京大学教職大学院にて学修会

帝京大学

「個の学びを支援する授業方法と授業研究」と題する学修会にて講話。

テーマは「子ども中心の学びをどうつくるのか」

現職教員と学部卒の大学院生、担当教官あわせて15名の皆さんと学ぶ時間。

イエナプランのエッセンスを公立小学校に取り入れられるのか

2011年度から2017年度までの公立小学校で新たな学びのスタイルを模索してきました。

試行錯誤を重ねながら、共に歩んできた先生たちとチャレンジしてきたことを紹介。

「教室の主役は誰か?」

若い頃のボクは「子どもたち」と言いながら自分を主役のようにしていました。

「ここはボクの教室であって、ボク自身が子どもたちにいろいろとアクションをする場だ」

そう信じるしかなかった時代があったのです。

「ん?なんかおかしいでしょ!」

教員としての年数を重ねるほどに違和感を抱くようになりました。

キッカケは2008年のJFA Sports Managers College本講座。

これまでのスタイルとは違う、協働しながら学ぶ、眠くならない講座を体験。

そこから大学院にも進学したことをキッカケに授業スタイルを変更。

「あ!やっぱりこれだよね!」

2012年夏にオランダでイエナプランスクールを目にしたことで確信が生まれます。

帰国後、サークルベンチを教室に入れてイエナプランを学びながらチャレンジ。

「教室を子どもたちに明け渡す」

7年間で子どもたちを信じることを体感した日々のお話をさせてもらいました。

もちろん、そこには哲学と子どもたち自身が教室をつくるツールを渡す配慮も必要だと…

そんな実践経験をもとに大日向小学校開校に関わらせてもらいました。

そして、イエナプランのエッセンスを取り入れる公立小学校や中学校が出現しています。

5年目に突入した新潟県妙高市における共同研究の実践例も紹介。

子どもたちの様子や、保護者、先生たちの葛藤についても触れながら話を進めました。

広がりを見せているオルタナティブスクールでの実践も気になる大学院生たち…

「子どもたちは戸惑わないのか?」

「保護者からの苦情はないのか?」

「他の先生たちから反発はないのか?」

どこへ行っても聞かれる質問もあり、どのようなプロセスで進めたかという話も。

いろいろなことを言われるのは当然のことです。

自分らしく幸せな人生を歩む

そんな願いを込めて、学校のグランドデザインを描き、実践へと繋げていく。

子どもたちが成長するために先生、保護者も協力をしていきます。

「何がダイジ?」

自分なりの哲学を語り、ビジョンを共有する。

「そこにチャレンジはあるのか?」

「そこにリスペクトはあるのか?」

「そこにスマイルはあるのか?」

子どもたちには高性能自律型エンジンを搭載できる思考のツールを渡していく。

「あーでもない!こーでもない!」

やってみて、考えて、またやってみて…

対話をしながら最適解を探す日々を送るのでした。

教育に唯一無二の正解はありませんからね。

これまでの授業スタイルを全否定するわけでもなければ、オルタナティブが正解なんても思いません。

「一人ひとりの物語を大切にする教育活動って何だろう?」

そう問い続けて、そこにいる大人が学びながら実践を繰り返すことが重要。

大学院生との対話からボク自身もヒントをいただきました。

「あちらでは、こんなお話がありましたよー!」

全国各地の先生たちからの刺激が重層的に重なり合って新たな学びが広がる。

伝書鳩のように飛び回って教育情報を運び続けられることは嬉しいことです。

ご縁に感謝。

ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました