「サッカーを愛する皆さん、ご機嫌いかがですか?」というフレーズが懐かしい。
まだまだ野球が隆盛だった頃にサッカーに出会ったボク…
第2回全日本少年サッカー大会神奈川県予選にも出場していました。
第4回大会には後輩たちが神奈川県チャンピオンとなったクラブでFW(笑)
年間で104というゴールは、チームメイトがターゲットのボクにボールを集めてくれたから…
なんてことをいつも思い出すほどにサッカーを愛しています。
なんだかよく分からないままに小学生時代は過ぎ去っていきましたけど。
さて…
そんな話をしたいわけではありません。
お世話になった「全日本少年サッカー大会」なのですが…
「この先も本当に必要なのか?」と考えさせられます。
各都道府県協会の皆さんが、苦心しながらリーグ戦文化を創り上げてくれている。
その中で、最終的にはノックアウト方式で代表が決まる大会は必要なのか?
とあるサイトでの出場チームのコメントでも気になることも多い。
「県外に出かけて強化してきました。」みたいなコメントばかりなのはどうなのでしょうか?
ボク自身、長らくコーチを務めていたクラブも同じような状況でした。
たしかにそれはそれでチームは強くなるかもしれないのですが…
弊害も大きいのです。
土日で県外に遠征に出かけます。
疲れ切っている子どもたちが月曜日に学校へ登校してきます。
そんな子どもたちの状況をクラブ側は正確に把握しているでしょうか?
ボク自身、土日はサッカー指導者として…
平日は、小学校教員として学校で子どもたちと関わってきた歴史があります。
その中で感じたことは、子どもたちが疲れ切っていたこと。
そして、保護者やクラブの指導者も過剰にヒートアップしていたことがあります。
小さな年齢から結果を求められてしまう。
PKを外せば責められる。
心ない保護者や指導者は、外したことを責めるのです。
W杯アメリカ大会決勝のロベルト・バッジョのように…
小さな子どもたちに思い十字架を背負わせるわけです。
「お前は使えないから交代」
という指導者にも多く出会ってきました。
U-12だと交代も自由なので、投入直後のワンプレーで交代とか意味の分からないことも。
そうなってしまうのも分からないわけではありませんが、いつも火種になっていました。
たしかに…
指導者の立場からすれば結果も求められるのでプレッシャーを感じたこともある。
トレセンのスタッフもやって来たわけですから、それはそれで大きなプレッシャーも。
でも…
そんなことよりも子どもたちにはサッカーを長らく愛していて欲しい。
そんなことを考えていたわけです。
リーグ戦文化が定着しつつある中で…
「全日本少年サッカー大会」についてもそろそろ考えた方がいいのではないかと思うのです。
とあるサイトでは小学生のうちから「注目選手」を紹介しています。
「ちょっと待ってください!」というのが本音です。
何故かと言えば…
Jリーグの下部組織に進んでも辞めてしまう多くの子どもたちを見てきたからです。
簡単にいえば、根底に流れるサッカーの楽しみを脳に焼き付けれらなかった子たちです。
そして、小さな頃から競技志向にさらされてしまった子たちは成長が止まるのです。
だって、「やらされ感」たっぷりですから。
公園であれ、ストリートであれ、サッカーボールを蹴る楽しみを知っていることが大切。
小さな頃に脳に記憶された「楽しみ」は一生ものです。
だから、ただボールを蹴って仲間と楽しめればそれでいいんじゃないでしょうか。
競技志向の低年齢化が進めば進むほど、サッカーの楽しみが失われる。
そんな気がしてなりません。
だから、そろそろ「全日本少年サッカー大会」はやめませんか?
Enjoy Football.