「はじめに子どもありき」
この言葉を聞いたのはいつのことなでしょう?
いつから知っているのか、ちょっと不思議でした。
でも、この本のページをめくっていたら疑問は解けたような気がします。
それはきっと1980年代後半に大学生だった頃。
大きめの教室で平野先生の講義を受けた記憶が鮮明に残っています。
当時、長野県の伊那における実践を紹介してくれる。
「なんでこんなことができるのだろう?」
それまでの一般的といわれる教室の風景しか知らなかったボクは衝撃を受けます。
「教育のあり方を考える時に、子どもの成長は、子ども自らが創り出していくものであり、またそういう力を子どもが持っているという前提に立たなければならないということである。」
この一節のみならず、なるほど納得という言葉が並んでいます。
よく考えてみれば、源流はここにあったのかもしれません。
なのに、教員になってから数年は眠っていたなと実感するのです。
授業とは、この私が、目の前にいるこの子どもとともに創っていくもの
授業だけじゃなくて、日々の物語を一緒になって創る。
これは、子どもたちだけじゃなくて、どんな人たちとの関係性も同じだなって思うのです。
「はじめに人ありき」
目の前の人を大切にすることのもRESPECTのひとつ。
いろんな瞬間に、そうできるように心がけないといけないな。
そんなふうに考えながら何度も何度もページをめくっています。
本当にいい本です。