寒い冬の時期、体育の定番はサッカーです。
1学期から「いつやるの?」とずっと聞かれていましたが、もちろん「今でしょ!」とは答えません。
「3学期だよ!冬スポーツだし…」
と待ちに待っての「サッカー」ですが、卒業前の6年生にいきなりこんなことを言ってみました。
「仲間は32人、時間は45分、空間は校庭の半分、どうやってやるか決めてくれる?」
子どもたちは、また始まったと言わんばかりにサークル対話スタートとなりました。
「チーム分けは?」
「コートづくりは?」
「ゴールは?」
「ボールは?」
「試合はどうやるの?」
対話は進み、動き始めた子どもたちの様子を観察している46歳男性教師…
「ずいぶんとスムーズにできるようになったなあ」
と感心するのでありました。
体育小屋からカラーコーンを持ってきて、寒いのに如雨露を集めてきて水線を引き始めます。
「ほほう…そんなサイズでやるのね」
ほどなくビブスとサッカーボールを持って現れる子どもたちがやって来ます。
それも女の子に優しいソフトサッカーボール。
しばらくすると、
「どの色にする?」
と声をかけあい、チームごとに配り始めて着用完了。
コートの真ん中に集まって、
「よろしくおねがいしまーす!」
と勝手にゲームスタートです。
よく見ると、男女ミックス4チーム×8名という構成で試合が始まっていました。
ゲーム位相を観ていくと、これがまたおもしろい。
女の子もボールを追いかけ回して走る走る…
サッカー経験者の男の子たちも、上手に周りの子と連係プレーで楽しむ。
審判は、もちろんセルフジャッジ…
その都度、ルールも考えながら進んでいきます。
「この子たち、すごいや…」
と感心しきりの担任の仕事は観察することのみでした。
とある女の子が転びます。
すると自然にゲームが止まります。
「優しい…」
ちょっとビックリの光景が続きます。
時間が来たので、
「はい、おしまーい!集合!」
で子どもたちが集まってきます。
それもホントに楽しそうな笑顔で…
きっとみんな、しっかりコミットできていたんだなあ。
対話を重ねることの大切さを改めて再認識させられた45分のサッカーでした。
みんなの成長ぶりに感謝。