蒸し暑さを感じる丹沢・大山の麓から列車に揺られて約3時間。
JR常磐線石岡駅に降り立ちました。
こちらもJR地方駅あるあるで駅前は閑散としています。
研修で呼んでいただく時には必ず地域をFeel度Walk。
前回は行かれなかった常陸国総社宮へ。
その昔、常陸国府があったエリアにある素敵な神社でした。
東向きの参道は途中から直角に南へと延び、その先の拝殿は西を向いている。
「どういうこと?」
と見回してみたら答えが見つかりました。
どうやら筑波山を向いている。
大山同様に神様が宿っているのでしょうか。
「総社ってなんだ?」
なんてことも気になりました。
「神社とは言わないのってなんで?」
答えはこちら。
総社とは、それぞれの律令国に鎮まる八百万の神々を国衙近くの一ヶ所に合祀した神社であり、全国で55社が確認されています。国司たちは総社を拝することで自らが治める国の数多の神々に祈りを捧げたのです。
常陸国総社宮公式サイト
なるほどエネルギーのある土地柄なんですね。
それでも石岡も人口減少の波に飲まれつつあります。
「ところでくわさん!なんで石岡に?」
よく聞いてくださいましたね(笑)
石岡市立東小学校での2度目の校内研修へ行って来ました。
研修時間は3時間、学校からいただいたテーマは以下の3つ。
1.主体的に学びに向かう姿勢ってそもそもどんな姿?
2.それをどう普段の授業に取り込み、評価していくのか?
3.家庭学習(宿題)をどうやって子供主体にしていくのか?
こちらの3点について、一つひとつボクなりに回答をすればいいと当初は考えました。
しかし…
先生方の見ている景色が一人ひとり違うと察したこともあり回答を断念しました。
その前に確認しなければいけないことがあったからです。
「なぜ、主体的に学びに向かう必要があるのか?」
「主体的に学びに向かうと、どんな良いことがあるのか?」
「主体的に学ぶ環境をつくるためには何が必要か?」
グランドデザインにはこう書かれています。
学校教育目標
豊かな心をもち 知性をみがいて たくましく生きる児童の育成
学校経営目標
友だちと良好な関係を築き、安全・安心な環境の中で楽しく学べる学校づくり
組織目標
主体的・対話的に学びあう授業づくりに努める
一人一人に寄り添い、よさを伸ばす支援に努める
こちらに掲げられている目標の根っこには何があるのか?
ここを確認しないと前には進めません。
「大切にしていること、目指しているゴールは同じなはず」
「ここに書かれているから大丈夫でしょ」
それぞれの先生たちの感覚で迷走する学校も少なくないのです。
せっかくやる気をもって船を進めたのに漂流したらいけません。
なので大切にしている本質的な思いを確認したい。
「幸せの感じ方は人それぞれ」
そんな話も出てきました。
子どもたちも先生たちも、学校との関わり方は人それぞれなんですよね。
良い悪いではなくて、そんな一人ひとりの物語を大切にすることが先。
いろんな人たちの、いろんなアイデアが表に出てくる。
何でも言い合えるのは本当に良いことなんです。
一番大切なことはしっかり確認されました。
「そもそも学ぶことは生きることに繋がっている」
ボクら人間は生まれてから、その命を終えるまで生きることが最上位目標。
そんなわけで全ての教育活動は「生きること」に繋がっているのです。
人間は一人では生きていけませんから必死になって自分を守ります。
それは、子どもであれ大人であれ全く同じ。
どんなコミュニティの中でも自らの命を守るために行動しちゃう生き物なんです。
そして、もう一つ安易に回答することをやめた理由があります。
それは「先生たち自身に主体性をもってほしい」と思ったからです。
あくまでもボクが語れるのは自らのエピソードでしか過ぎません。
他校で行われている実践を含め、そのまま適用できるわけではないのです。
目の前にいる子どもたちが全くちがう。
目の前にいる教職員の仲間たちもちがう。
地域性も全くちがう。
そんなちがいの中で参考になることはあれど、そのままコピーもできません。
「主体的に学ぶ」とか「自由進度学習」などはいろいろな実践例が紹介されています。
なので、それぞれが情報にアクセスして、それぞれが持ち寄って…
みんなで「あーでもない!こーでもない!」と対話する時間が必要なのです。
ということで…
皆さんの知恵を最大化して答えを見つけて欲しいと思っています。
今回も多くの学びをいただきました。
あちらこちらに還元させていただきます。
ありがとうございました!