私が初めての新採用だった1992年前後は、採用数も少なく、教員養成系大学を卒業した仲間さえ4割しか教員にならないという時代。
新採用から数年は、誰も後輩となる先生が入ってこないという現状が続いていました。
しかし、今や時代は変わり、各校に毎年のように新採用の先生がやって来て、20代の比率がグンと高まっています。
40代の私が新採用だった20年前とは、職員室の雰囲気もだいぶ違います。
とてもせわしなく先生たちは仕事をしているのです。ゆったりとした気分で教育談義をしている余裕すらありません。
でも、そんな中でも、少しずつメッセージを伝えてきています。
1.若さを前面に押し出そう
40代にはない「若さ」という輝きがあるのが若手の魅力です。
最初から授業、子どもたちとのコミュニケーションがうまくいくはずがありません。
うまくいかなくていいんです。
それよりも若さを前面に出して、自分をさらけ出しましょう。
先生がオープンマインドでいることで、子どもたちは心を開いて寄ってきます。
「先生として、きちんとしなければ」と思い込みすぎて、自分が出せないと苦しいですよね。
本来の自分で子どもたちと接することで、必ず、子どもたちとの信頼関係が生まれます。
2.できないことよりできたことにフォーカスしよう
授業がうまくできない、学級経営に悩む…
これは、全国共通の悩みです。
「ああ、今日はこんなこともできなかった」などとできないことばかりに焦点を当てていると精神的にめいってしまいます。
子どもたちに「おはよう!」と元気に声をかけたら笑顔で「おはよう!」と返してくれませんでしたか。
鉛筆が落ちていたので拾ってあげたら、「先生、ありがとう!」と満面の笑みを返されませんでしたか。
問題を解けずに苦労している子にアドバイスをしたら、嬉しそうにしていませんでしたか。
できたことって、あまりフォーカスされませんが、案外、たくさんありませんか。
「ふりかえり」で、できたこともたくさんリストアップして自分にYesと言いましょう。
その上で、できなったことを改善すればいいのです。
3.オフを充実させよう
仕事は山ほどあるので、朝早くから夜遅くまで、さらには土日まで出勤したりもして、みなさん本当によく頑張っています。
でも、たまには自分からオフを決めて休みましょう。そして学校以外の世界に触れましょう。
今日は1時間早めに学校を出て、そのぶん街を歩くだけでも授業に関するアイデアが湧いてきます。
あるいはスポーツを楽しむと心身ともにリフレッシュできますよね。
「今日は早めに帰る!」とオフを自分で決めて、学校以外の空気をたくさん吸ってください。
オフの充実は、学校の仕事の充実にもつながります。
そして、外の世界に触れることで視野が広がるので、子どもたちを観察する目もワイドレンジになります。
おわりに
これからどんどん増える若手教員を待つ学校現場では、子どもたちの置かれる複雑な状況にフレキシブルな対応を迫られています。
本当に正解なのかわからない判断もせねばならない時もあります。
みなさんの持つ力を結集して、その時点での最適解をスピーディーに出して動き続けるしかありません。
誰だって最初は自信なんてありません。でも、今の自分を全力でぶつければいいんです。
さあ、はりきっていきましょう!