昨日、本気でサッカーを楽しむために「ヴェルディS.S相模原」という選択肢という記事を書きました。
この記事を書きながら、我がクラブ「大根ラディッシュ」についても再考したのでご紹介。
神奈川県秦野市にあるジュニアサッカークラブのお話です。
時代は野球全盛期だった1977年、僕らの「大根ラディッシュ」はクラブになった。
長嶋茂雄、王貞治を筆頭に大人気だったジャイアンツの帽子をかぶった少年たちが仲間だった頃です。
みんなの憧れの職業は「プロ野球選手」が第1位という時代、広場では、あちらこちらで野球小僧たちがプロ野球さながらの熱戦を繰り広げていました。
おまけに原辰徳が颯爽と高校野球に登場して、地元でもある東海大相模高校を応援していた時代…
そんな頃、理科が専門のはずの小学校教員である田山先生が、ある日突然、サッカーという世界へ僕たちを誘いクラブができました。
創立2年目にして県央大会を制し、創立4年目には全日本少年サッカー大会へ出場してしまい、大根小学校ではサッカーの一大ブームが起こりました。
休み時間ともなれば数え切れないほどのサッカーボールが飛び交う校庭という熱気は、今でも忘れられません。
あれから、36年が経過しました。
守り続けている伝統は「個人技の重視」と「試合で育つ」ということ
監督は教育者ということもあり、子どもたちの長所を伸ばすことが大好きな人です。
当時から現在に至るまで、「得意なことはなんだ?」と子どもたちに問いかけては「じゃあ、やってみな!」と子どもたちを励ましています。
その遺伝子はOBたちに受け継がれ、いろいろな個性を持った選手を多く生み出してきました。
私が教師として教壇に立っているのも、きっと監督のこだわりが影響しているのだと思います。
小学校教員になっているOBコーチは他にも多数…
現役Jリーガーは一人だけですが、いろいろなカテゴリーで先輩たちは活躍中です。
Jクラブの関係者からは、「こんな小さな街クラブなのに、面白い選手が出てきますね。」と良く聞かれます。
でも、特別なことをしているわけではありません。
自分の得意なことを生かしながら、たくさん試合をして、経験を積んでいくことで個人技を高めていくのです。
やっていることは極めてシンプルですが、けっこう本気なのでうまくなって強くなる。
私たちのクラブは、創立当時から一貫して「チャレンジのあるプレー」は賞賛されます。
うまくできたかは重要ではありません。
「うまい選手なんかいくらでもいる。そんなことより強い選手になりなさい。」
監督は、よくこんなことをいいます。
そして、「継続は力なり!」という言葉を教えてくれます。
何でも、がんばって努力することは大切なんだよということをサッカーで教えてくれます。
たくさんボールを触ることで、技術を身につけて、それぞれの子どもたちが自分の持っているストロングポイントで戦うことができる。
要するに、「最後は自分でやりなさい!」ということです。
試合も多くて大変だけれど、絶対に残るものがある。
人数が少ない割に、毎年のようにJリーグの下部組織へ選手を輩出しているのが「大根ラディッシュ」の魅力のひとつでもあります。
でも、そんなところに本当の魅力があるわけではありません。
普通の子が、サッカーを好きになるだけの技術を身につけることができるのが最大の魅力です。
この時期に身につけた技術は一生モノです。
ゴールデンエイジで、身につけた技は、大人になっても忘れることはありません。
大人になっても楽しめる技術を身につけることができるのです。
これは、生涯スポーツを楽しむためにも大きな財産になります。
現に、おじさんたちで構成されるOBチームはフットサル大会でも、ちゃっかり優勝したりして若者チームの度肝を抜くことがあります(笑)
私たちは、神奈川県秦野市大根地区を中心に活動しているサッカークラブです。
伝統あるラディッシュも、まだまだ発展途上です。
本気でサッカーを楽しむために、そして生涯サッカーを楽しむためにも一緒に活動しませんか。
この記事は、2013年11月23日当時のものです。