この時期になるとU-12の子どもたちや保護者の皆さんがザワザワしてきます。
ジュニアユースクラブへの入団をめぐるセレクションがスタートするからです。
そんなこともあって関連記事のアクセス数がアップする季節。
私自身も3人のサッカーボーイズの保護者として過去に頭を悩ませました。
おまけに我が家のサッカーボーイズたちは全員が早生まれだったので苦労しました。
コーチとして父親としての経験を思い出しながら2024年版を記しておきます。
名前や戦績だけで選ぶと、ちょっと危険です!
「どんなチームがあるのかわからない。」
ということで、まず考えるのがJリーグクラブの下部組織です。
とはいえ、こちらは、それこそ県選抜クラスを奪い合うような狭き門です。
セレクションは年々早まる傾向にあり、開催されてもほぼ枠が埋まっていることも。
今ではセレクションのみで合格する子は稀少かと思います。
というわけで、その次はリーグ戦上位のチームなど戦績のよいチームをあたります。
最近は、Jリーグクラブと地域クラブの実力差も以前ほどではありません。
良い戦績を残している街クラブも世の中にはたくさんあります。
いろんなホームページを検索して…
「どこのチームが強いか?」「その後、どうなっているか?」「プロを輩出しているか?」
なんてことを考えながらセレクションを受けるチームを探すことになります。
ここで大切なことは、どんな理念をもっていて何を大切にしているクラブなのかということ。
そして、グランドまでの距離や時間、交通費や活動費なども頭に入っていないので要注意。
プレーをするのは子どもたち、保護者ではありません!
子どもたちに過度な期待をかけてしまうのも親心です。
「プロサッカー選手になってくれたらカッコいいよなあ。」
「全国大会とかに出てくれたらカッコいいよなあ。」
そんなことを感じるのも仕方のないことです。
それなりに地域では優秀だと言われている選手の親ならなおさらです。
そこで、クラブ選びで保護者がヒートアップ。
躍起になってセレクションを受けさせまくるなんてことが出てきます。
「ここがダメなら、次はあっち、あっちもだめなら、またあっち」
子どもたちはワケもわからずセレクションを受け続けることになります。
「あのクラブに入れたら強豪高校でも活躍できそう!」
なんて誘惑にかられて、いちばん大切なことを忘れてしまうのです。
「コーチ、あのクラブどうでしょう?」
トレセンスタッフをしている時にも何度も聞かれました。
「あー!それはどうでしょうね?」
と明確に答えることは避けてきました。
「実際に試合を観に行くとか話を聞きに行くとかもいいですよ。」
とよくアドバイスしていました。
そして、ボクはこうも言うのです。
「サッカーを通して、お子さん、どんな大人に成長してほしいですか?」
誰のためのクラブ選びなのかを忘れていてはお話になりません。
クラブの理念や活動時間・場所など総合的に判断を!
クラブの理念とか指導者の方針を総合的に判断してよく考える必要があります。
ただ勝てばいいというだけで型にはまったサッカーをさせるクラブもあります。
長いことプロに関わる皆さんはこう言います。
「プロになるのは本当にごく僅か。そのクラブで人として成長できることも大切ですよ」
「サッカーを教えているだけのクラブはダメですね。ちゃんと教育的なこともできないと…」
「本人のストロングポイントを伸ばしてくれそうなクラブかってことも大切ですね」
ただ勝てばいいというようなクラブは論外です。
一人ひとりの物語を大切にしてくれるかも重要です。
そして、こんなことも…
「あんまり遠くまで通うってのもよくない。成長期なんだし」
「そうだなあ、せめて片道45分が理想だと思いますよ」
「あまりにも遠いと成長期なのに睡眠時間が削られて学校にも支障がでます」
たしかに大切な中学生時代なので生活時間への配慮は絶対に必要です。
意外と盲点なのが交通費と活動費。
学校とちがって定期代に学割はありません。
さらにウェアなどの購入費や遠征費、月会費などもバカになりません。
こちらも、しっかりと計算しておかないと大変なことになります。
じっくりと総合的に判断してジュニアユースクラブを選んでくださいね。
大切な中学生時代なのですから。
Enjoy Football.