長年にわたり、ジュニアスポーツと教育の現場にいると様々な相談を受けます。
サッカー以外の競技をしているお子さんをお持ちのお母さんからも…
「なかなか上手くならないので、やめさせようかと思います。」
と、このままやっていても大丈夫だろうかという心配から来る相談もありますが、
「コーチが怒鳴ってばかりいて、子どもたちがいやになっているんです。」
といった指導者に関しての相談が最近は増えています。
「あのコーチの下でやっていたら、子どもの成長にとってマイナスだ。」
と頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
昨今、あちらこちらで取りざたされている体罰問題などもあってスポーツ指導者の指導力そのものに疑問を呈している保護者も多くなっています。
あってはならない指導者とは?
子どもたちに対して、どのような指導を心がけるべきなのか?
ジュニアスポーツに関する指導書も多く出回っており情報量も豊富なために、保護者にもモデルみたいなものがあるのも現実です。
ボランティアで熱心に関わる指導者も悩みがつきないかと思います。
専門的知識があって、関わっている子どもたちすべての成長を願って努力してくれるスポーツ指導者もたくさんいるのです。
でも、残念ながら一日中ずっと怒鳴り続けている人たちも見受けられます。
日頃の生活において嫌なことでもあったのでしょうか?
イライラをぶつけることでストレスは解消されるのでしょうか?
子どもの前でだけ王様なのはどうしてでしょうか?
そんな質問をしたいところです。
子どもたちの自立を促さない指導者は退場すべき
とある夏の休日…
体育館でバスケットボールの大会を観る機会がありました。
正直いって痛い指導者ばかりでした。
暑い中で、子どもたちは一生懸命にボールをおいかけていますが、指導者はワンプレーずつ細かく指示をしながらゲームは進んでいきます。
ほぼベンチの言うとおりにプレーしようとする子どもたちの姿は見るに堪えません。
そして、ミスがあれば励ましと言うより、もう聞くに堪えないほどの罵声が飛び交うのです。
これはバスケットボールのみならず、他の競技にも見られます。
時々、サッカーにおいても見受けられますが、今やサッカー界でやっていたら嘲笑されること間違いなしです。
誰がピッチの主役なのか?
試合をするのは子どもたちであって、コーチや保護者ではありません。
ここを間違えると、とんでもないことになります。
主役が指導者だったりするわけですから、選手が意にそぐわなければ怒鳴られ、下手をすると試合に出してもらえなくなります。
こういうタイプの指導者は、ロクに子どもの姿を見ずに勝手に子どものポテンシャルを決めつける愚かな指導者としかいえません。
ややもすると才能の芽をつんでいることを忘れてはいけません。
子どもたちは従順ですから、それはそれで指導者の指示には従うのです。
でも、自立した大人へとなる場面は、どんどん奪われているのです。
人生というプレーも、すべて自己責任で行われます。うまくいかないのは、他人のせいではないのです。
だからこそ、ピッチの主役には子どもたちを据えてください。
もちろん、教室でも…