夕闇が迫るにつれて雨の匂いがする火曜日。
夜になったら風までもが強く吹く。
「どうしたら子どもたちを信じて任せられるんだろう?」
そんな疑問をぶつけられました。
たしかに、ボクも信じることができない時代があった。
「まだ子どもなんだから、あれこれと教えてあげないと!」
なんて思ってましたもんね。
「まだ小学校にあがってきたばっかりなんだから、字なんて読めないよね」
とか…
「3年生になったばかりだから割り算とか知らないよね」
とか…
こういった類のことは山ほどあって。
「これくらいしかできないだろうから教えてあげないと!」
って上から目線(汗)
だから登校から下校まで指示しまくっていたんです。
ボクが言ったことを従順に守る子どもたちは「いいね!」ってことになって…
そんな教室は、やがて息苦しい空間になっていきました。
残念。
それが、3人のサッカー少年を子育てとかジュニアサッカーの世界で変化します。
我が家のサッカーボーイズたちにも数多くのサッカー少年たちにも期待を裏切られた。
いい意味で。
「まだできないから、ボクが教えてやるさ!」
なんて思いをひっくり返されるシーンが頻発したんです。
最初の頃はベンチからあれこれと指示しまくっていた。
だから、子どもたちは指示通りにしか動かないし面白そうじゃなかった。
あるときから指示するのをやめて見守るようにスイッチ。
すると…
「え?そこでそう来るのか?」
「おー!そこ見えてたのかよ!」
「いーっ!あー!すげー!」
もう言葉にならないようなプレーが連発する。
そう、ボクらが考えている以上に子どもたちは天才だった。
ちゃんと考えてプレーできる。
子どもたちの力を完全になめていた自分が恥ずかしくなりました。
もちろん、失敗したり行き詰まることもある。
そんな時に一緒に解決する方法を考えるだけでよい。
プレーヤーはボクじゃなくて子どもたちなんだから。
自分の思うようにプレーする場を与えられた子どもたちは動きが違う。
いちいちベンチを気にしない。
そして、あちらこちらでチャレンジをしている姿を見ることができる。
「ボクらなんてまあこんなもんさ」
と大人からリミッターをつけられていた子どもたちは一気に壁を突破しちゃう。
だから…
「この子たちにはムリ!」
なんて思うのはやめよう。
「子どもたちを信じて見守り、必要に応じて知見を生かして共に歩む」
そんなマインドでボクらがいれば…
子どもたちが自分の力を信じてチャレンジできる教室に変貌していく。
そして、その先には充実感あふれる最高の笑顔が待っている。