「教えること」を少しずつ手放したきっかけ

JFAスポーツマネージャーズカレッジ神奈川サテライト

伊勢原市教育センターで「学校のICT化」を担当させてもらっていた頃のこと…

ウェブ上には魅力的なコンテンツがそろっていることを知ります。

私が教室で教えるよりも理解が進むと思われる動画や解説が配信されているのです。

そんなコンテンツ目にする度に「教える」ことに限界を感じるようになりました。

指導していたサッカーの現場でも同じようなことが起こります。

これまで、コーチとしてデモンストレーションをしてみせるというのが定番でした。

しかし、DVDやインターネット上で世界のトップ選手の動画を視聴することが可能です。

「自分が教えるとか見せるのではなく、こういった本物の動画を見せた方がいい。」

そんなふうに思うようになりました。

さらに、授業の進め方について大きく転換させられる機会がありました。

2008年に受講したJFA Sports Managers College本講座(以下SMC)です。

一年間で33日間という集合研修とセッションごとに行われるe-ラーニングがありました。

集合研修では、アイスブレークから始まり、受講生5名のグループでワークショップ。

それぞれのテーマについて何かを教えてもらうという感じではありません。

ゲストティーチャーの解説をヒントに、それぞれが答えを見いだすような進め方です。

これが本当に楽しかったのです。

それまでに受講していた各種の研修といえば、講義型が主流。

受講生は前を向き講師の話を90分から120分ひたすら聴くようなものがほとんどでした。

講師の話の内容や話し方などの力量も問われるスタイルです。

受動的な姿勢となりワクワクしながら学ぶことはあまりありませんでした。

このスタイルだと受講生は眠っている人も散見されます。

ところが、SMCでは眠くなることも退屈だと思うこともありませんでした。

どんな場面でも自分たちで選んで学び続けていくスタイルは楽しくて仕方がありません。

配布された罫線のない真っ白なノートに12色のカラーペンでいろいろなことを書く。

どの色のペンを使おうが自由なのもいい。

ペンを選んで書くだけなのに、それだけでもワクワクしてやる気が湧いてきたものです。

そして、ワークショップを流すためのタイムマネジメントも秀逸でした。

考える時間に制限があり、決められた時間内で結果を出さなければなりません。

個人で考えたことは、グループや全体で共有して、再び個人に返ってきます。

まさに「学び合い」のスタイルです。

これは教室で使わない手はないと思い、授業に少しずつ取り入れていくようになったのです。

取り入れてみると子どもたちにも大きな変化が現れました。

続く…