「移籍に関する手続きの加盟チームへの周知徹底および 大会要項等における出場資格の適正化について」
JFAから通達が出ましたね。
1. 貴協会/連盟が管轄する本協会加盟チームへのアマチュア選手の移籍に関する手続きの周知徹底
・本協会に登録しているアマチュア選手が移籍を希望する場合は、速やかに登録を抹消すること
・独自のルールにより移籍を禁止するなど、アマチュア選手を拘束しないようにすること
「ジュニアサッカーを応援しよう!」にも記事が出ています。
4種の移籍問題にJFAが動く!! 地域FAなどに『独自の移籍禁止ルール』撲滅を投げかけ(@jr_soccer_)
ボクが関わっていたチームは、移籍してくる選手が多かったので困ったケースを経験しています。
移籍にも様々な事情があるものですが…
過去には快く移籍番号をもらえるときもあれば拒否されることもありました。
年度切り替え時には抹消手続きがされてないために選手証が発行できないことも..
年度途中だと前所属チームとの間に亀裂が入ることもあります。
「おたくのチームに移籍したいって子がいるんだけど」
と電話が入るわけです。
「うちの中心選手だから困るんだよね。」
なんて話になって…
「入団拒否してもらえませんか。」
という話になったこともあります。
かなり前所属チームを混乱させてやって来る状況だと断ることも。
移籍は保護者の感情に大きく左右されることもあるようです。
試合に勝てないチームにいるよりも勝てるチーム。
Jリーグの下部組織に上がれる選手が多くいるチーム。
そんな要素で判断して高学年になって移籍させる。
「試合に勝てないチームは指導者が悪い。」
「代表の考え方がなってない。」
いろんな理由で移籍させちゃうわけです。
競技志向が極めて強い。
おまけに遠くからやって来る。
チームのコンセプトが合致して入団してくるなら断る理由もありません。
速やかに移籍を済ませて試合にも出場できるようにしたい。
より良い環境でプレーしたいのは当然でしょう。
ですから移籍に関する今回の通達には大いに賛成です。
しかしながら…
安易な移籍には要注意です。
子どもはサッカーばかりやっているわけではないのです。
遠くから通い土日も試合ばかりしているとストレスも溜まります。
子ども時代に経験させたい多くのことまで奪います。
サッカーばかりで自然の中で遊ぶことや文化的なものに触れることがない。
おまけに同じ学校の友だちというコミュニティをおろそかにする。
強いチームへ移籍するという大きな勘違いも生まれます。
保護者もこれらのことに十分に配慮して移籍すべきでしょう。
チーム関係者は、指導コンセプトや実際の指導について見直しが必要です。
子どもたちのモチベーションを引き出せているのか。
保護者と同じ角度から子どもたちをサポートできているのか。
選手、保護者、コーチ全員が笑顔で取り組めているか。
ちゃんとしていなければ選手は集まらず、離れていくのは当然です。
特にチーム代表者には、時代の変化に合わせてよく考えてもらいたい。
子どもたちの未来のために。
Enjoy Football.