「秋分の日」
朝から気温がグングンと上がり、日中は30度を超える夏のような暑さとなりました。
それでも、夕刻からは涼しい風が窓から入るようになり秋らしい夜になっています。
ボクを知る人たちはご存じの通り10歳から長らくサッカーに関わっています。
「サッカーを愛する皆さん、ご機嫌いかがでしょうか?」
という挨拶で始まる三菱ダイヤモンドサッカー世代です。
当時、ワールドカップなんて遠い世界の話だと思っていました。
1986年のメキシコワールドカップの出場権をかけた最終予選の韓国戦。
ボクも国立競技場で伝説のFKを生で見ましたがメキシコの空は遠かった。
ドーハの悲劇の直後はボクも選手たちと同様にしばらく動けなかったし。
でも今は…
日本はアジアでも強国のひとつでありワールドカップの常連国となりました。
ボクが小学生の頃は、尾崎さんや奥寺さんがドイツでプレーしていただけ。
でも、現在の日本代表はほとんどが海外組で構成されている。
これも劇的な変化です。
いろんな試行錯誤を繰り返して今の日本サッカーがあるわけです。
大会が終わると日本サッカー協会(JFA)でゲーム分析などを徹底的に行います。
テクニカルレポートが出され、すぐに指導者層に課題が降りて来ます。
そこで数年後に向けたビジョンが示される。
世界の潮流を見つめ続け、自分たちが何をすべきかを考えて行動することは大切。
ここ数十年を振り返れば世界のサッカーも変化が見られます。
1990年代は、イタリアリーグ全盛期と言ってもいいでしょう。
それ以降は分散傾向となりリーガ・エスパニョーラだったりプレミアリーグだったり。
そこからは各国リーグよりもUEFAチャンピオンズリーグに注目が集まるようになり、
またパリ・サンジェルマンにも脚光が集まっています。
日本人選手でも、あのリバプールで2ゴールをあげてしまう南野選手がいる。
すごい変化というよりも進化を遂げています。
さらに…
その進化のスピードは加速度を増しています。
うかうかしているとすっかりガラパゴス化してしまう。
だからこそ学び続ける必要があるんですね。
オシムさんは、これまでもさまざまな語録を残しています。
尊敬する指導者のひとりでもある。
そんな彼は、この記事の中でこんなことを言っています
サッカーの進歩と生きることの共通点
「そしてそれらの経験をしっかりと蓄積して、同じ過ちを繰り返さない。忘れたり、なかったことにはしない。われわれのおこなうすべてのこと、生きたり食べたりのすべてだ。
モンビュウ、これもまたサッカーだといえる。サッカーも同じように進歩するからだ。最高のサッカーを見れば、新たな喜びを得られるし身体的にもリフレッシュできる。知的にもなれる。どう金を使うべきかのノウハウも得られる。どうすればさらに進歩するか。どの部分なのか。フィジカルなのか戦術なのか、それとも競技規則であるのか……。そうしたことすべてがわかる。そこから新たな法則を見出していかねばならない」
――サッカーをより広い枠組みの中で捉えることが大事なのですね。
「何が問題であるのかを明らかにする。何をすればいいのかをハッキリさせる。というのも日々、考えていかねばならない問題があるからだ」
そうだよなあ。
生きているとさまざまな困難に直面することがあります。
オシムさん自身は内戦が起き、祖国が分断されてしまった辛い経験を持っています。
だからこそ「生きる」ことや「プレーする」ことに対しての熱量が凄いんだって思います。
さて…
そんな進化をし続けるサッカーが世の中に提供する価値ってなんでしょう。
あれこれと思考を巡らしてみますが、やっぱり最後は「幸せ」に行き着くんです。
応援しているクラブが勝利して勇気をもらえたとか…
選手たちも勝利の瞬間をサポーターと味わって幸せな気分になる。
いろんな物語がひとつのボールを巡って生まれますよね。
やっぱり…
「サッカーを通して人々を幸せにしよう」
これに尽きます。
ということで日々のチャレンジを振り返りながらアップデートを繰り返す。
そんな毎日にできればと思います。
そうそう、明日発売のNumberも楽しみです。
次のステージへと着実に一歩ずつ進みたいと思います。