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トラブル解決はベンチに腰を下ろして

トラブル解決はベンチに腰を下ろして

トラブル解決はベンチに腰を下ろして

毎日、元気に過ごす子どもたちです。

外へ出て思いっきり走り回っている子、ボールを追いかけている子、教室の中で消しゴムを使って遊ぶ子、静かに本を読んでいたり友だちとおしゃべりを楽しんでいたりと本当に様々な姿があります。

そんな日常ですが、当然のように衝突が起こります。

お互いの思いがぶつかって、ちょっとしたことでケンカなっていくのです。

ヒートアップすると取っ組み合いのケンカに発展することもあります。

そんな時には、落ち着いてお互いの気持ちを伝え合う場所がほしいものです。

ベンチがなかった頃は表面上の解決で

ベンチがない時代には、トラブルになっている子どもたちを先生の机の前に集めて話し合いをするのが定番でした。

先生を囲んで子どもたちが立ったまま話をするスタイルです。

いつでも「トラブルがあったので先生の前に集合」となっていました。

立ったままなので、なかなか興奮も収まりませんし先生自身もヒートアップしてしまいます。

「誰のどんな行為が悪くて、誰が謝らなきゃいけないのか。」なんていう具合に、裁判のような状況になってしまいます。

そして最終的には「ごめんなさい」「いいよ」みたいな言葉が目の前で交換されておしまいです。

形式上は、これで解決のようですが、子どもたちは、同じようなことを繰り返します。

表面上の解決で当人たちは何も納得していないからです。

「これじゃあ、あんまり意味がないなあ。」と考えた私は、落ち着いて話す空間について思いを巡らせることになります。

ヒントは落ち着いた空間と距離感に

どこかゆったりとしていて自然とオープンマインドになれる場所、それはカフェやレストランのカウンターだったり、公園のベンチ、リビングにあるソファーのような場所です。

距離感も大切だという認識を持つようになり、こんな記事を書きました。

ベンチと距離感の関係性
サークルベンチに頻繁に座る子どもたち... そこでは、あまり難しい話をしている光景は見られません。 あちらこちらで笑っている。 日々、起こる問題も難しく考えるのではなく一緒に解決ようという姿があるのです。 サークルベンチを置いた3年間の実践...

そんなわけで…

「正対して立つ」ことから「隣に座って斜め45度くらいで座る」ことにします。

同じように教室の真ん中にあるベンチに腰を下ろして座ることにしました。

これが、とても効果的…

子どもたちの表情がみるみるクールダウンして、穏やかな声のトーンで対話することができます。

「何があったのかなあ。」と事実をありのまま確認します。

「どんなことがイヤだったのかなあ。」と、そのときの心情に迫ります。

「本当はどうしたかったのかなあ。」と理想的な姿についてイメージを共有します。

「これからどうしたいのかなあ。」と今後のあり方についても確認します。

「じゃあ、どうやっていこうか?」とルールを自分たちで創って行動指針を決めてもらうのです。

わざと教室のベンチでやる意味と効果

これを特別な教室でやるのではなく、ベンチのある教室でやる意味は他にもあります。

当事者でない子どもたちもベンチでの対話を気にしています。

そこでどんなふうに話がされているのか、どうやって解決に向かっていこうとするのかを何気なく見ています。

すると、それ以降のトラブルは子どもたち同士でベンチに座って解決に向けてた話し合いが始まるのです。

「まあまあ、ベンチに座ろうよ。」

ケンカになってしまってヒートアップしている子どもたちを周囲の子たちが誘います。

どうやって対話をすればいいのかを繰り返してやってきた子どもたちが仕切り屋になってくれています。

何かあっても毎回のようにベンチで考えているうちに日替わりのようにファシリテーター役の子どもたちが登場します。

私が心配そうにしていると、「こっちでやるから大丈夫!」というサインが飛んできます。

対話が終わると「こんなことがありましたけど、話し合いの結果こうなりました。以上です。」という感じです。

こうなって来ると、ほぼ私の出番はありません。

「子どもたちだけで大丈夫?」と心配されるかもしれませんが心配はいりません。

ベンチに腰を下ろしてみればトラブルも一緒に乗り越えられるようになるのです。

子どもたちの力ってすごいよなあ。

桑原 昌之

スポーツ、教育、暮らし&まちづくりなど自由気ままに。
教育研究家・秦野市議会議員
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