朝から冷たい風が吹く丹沢・大山の麓。
第51回神奈川県少年少女サッカー選手権のブロック大会の応援へ。
もう半世紀が経つ大会にはボクも出場してた頃があります。
1979年大会では大根ラディッシュはベスト8。
創設2年目で県央大会を制覇したものの県選手権の準々決勝では0-4で敗退。
なかなかハーフウェイラインを越えられなかった記憶が残っています。
当時は藤沢のチームが強かったんですよね。
まだワールドカップなんて夢のまた夢だった頃の話です。
今では参加チームは4倍以上に膨らみ、全国でもトップクラスを誇るのが神奈川県のU-12。
長らく指導の現場にいて実感してきたことがあります。
サッカー協会の尽力によって指導者同士の交流が進んだこと。
指導者講習会などで協力をしながらより良い環境づくりに努めてきたことです。
その効果はベンチを見れば分かります。
以前のように大声を張り上げるコーチはグッと減りました。
罵声を浴びせることがあれば審判や大会本部から注意も受けます。
度が過ぎると懲罰委員会にかけられるなんてことも。
だいぶベンチのマナーがよくなりました。
「サッカーは子どもたちのものだよ!」
そんな心構えが浸透している証です。
ちょっと気になるのはベンチの逆サイドにいる保護者たち。
「あれ?クラブ内で声かけについて話し合われてないのかな?」
と思うような事例が今日もありました。
保護者が子どもたちに指導してしまうサイドコーチングの問題です。
ベンチは静かなのに逆サイドからポジションや動きに関する声がかかる。
まるでゲームのコントローラーを使っているかのように細かい。
はたまたPK戦の時にも妙に関わろうとする。
「なかなか保護者が手強いですよね」
多くの指導者が口にすることを目の当たりにしました。
家にはサッカーのマニュアル本があり動画などでも研究しているのでしょう。
ゲームの攻略本を読んで進めていくのと同じようなプロセスで子どもと関わる。
きっと家でも子どもたちが苦労しているのではないかと心配になります。
「あのシーンさ、スペースあるんだから走り出した方がいいでしょ」
「なんであの時シュート打たなかったの?打てたよね」
「まだまだ練習が足りてないから毎日ドリブルしろよ」
夕飯時に言われている子どもたちもいるのではないでしょうか。
同じようなことは学校でもありますが、それはまた別の機会にでも書こうと思います。
「子どもがサッカーを楽しめなくなる一番の方法は?」
ボクら大人が関わりすぎること。
気をつけていきましょう。